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6コースの優勝
「競艇の1コースの勝率」でも各競艇場のデータを分析したし、他にも幾度となく競艇は圧倒的にインコースが有利な競技であると書いてきた。 -
服部幸男のグランプリ優勝
1997年の 第12回グランプリで初めて、6コースからのグランプリウイナーが誕生した。 -
大逆転の優勝
2回目のグランプリ6コース優勝は、2004年に起きる。 -
チャンスを逃さなかった男の優勝
基本的にグランプリは毎年「住之江競艇場」で行われているのだが、2014年は平和島で行われた。 -
6コースで勝利するための定石
「2014年 グランプリ優勝戦」での茅原の優勝もそうだが、3回すべての優勝で言えることは、6コースで勝利するためには、センター(3、4コース)や、5コースの選手が攻めていくことが前提だという事だ。
競艇ボートレースという競技の特性上、その外の艇は波を越えたり、スタートで出ない限り、その外を走らなくてはならない。
そこに競艇特有の「インコースが有利な競技」という要因がある。
予選道中でも、もちろんインコースは強いのだが、最終日の優勝戦ともなると、1号艇に乗っている選手は、予選を上位で通過している場合が多く、そういう選手はモーターも基本的には「出ている」ので、1号艇のイン逃げの確率は当然上がる。
逆に言うと、6コースから優勝するのはとても難しいと言え、SGレースについても同様だ。
しかしごく稀にではあるが、一番遠いコースである、6コースからSGを優勝することがある。
特にグランプリだけに限れば過去33回のうち、3回そういった事が起きている。
グランプリという最高峰の舞台で、6コースの選手が優勝するという自体がとても凄いことなので、その3回を紹介したいと思う。

この時のレースは、進入争いからドラマが起きる。
6号艇の今村豊が、1号艇西島義則を抑えて、奇襲のイン奪取を敢行するのだ。
まさかの展開だけに、YouTubeの動画を見直しても面白い。
4号艇熊谷直樹も前付けの動きをみせ、最終的には内から6142/35の進入となるのだがスタート後、3コースから熊谷直樹が攻めていったところに差し場が生まれ、6コースから伸びてきた 5号艇の服部幸男がまくり差しを決めたのだ。
進入が乱れたことも要因だろうし、服部のモーターも良かったのだろうが、ただ「6コースからの優勝」となると、こういった変則的な事が起こらないと/span>、まぁ「無理」とも言えそうな一戦だ。
それと面白いのがこのレースの配当も、2連単9720円の29番人気と、高配当となり、この時はまだ3連単が発売される前だったので、2連単がメインの舟券種であった。
メンバーは以下の通りだ。
1号艇 植木通彦
2号艇 今垣光太郎
3号艇 上瀧和則
4号艇 濱野谷憲吾
5号艇 松井繁
6号艇 田中信一郎
今見ても、非常に豪華なメンバーだと思う。

レースは、5号艇松井繁が前付けの動きを見せ、3コースまで取る。…進入は125/346なのだが、ダッシュ勢がスタート優勢で、カドの3号艇上瀧和則がまくりにいき、見事に決まる。
2番手航走は、差してきた6号艇の田中信一郎だ。1マークをまわった時点では、3-6で決まりそうなの展開なのだが、6号艇田中信一郎が少しずつ接近し、2周目1マークで、3号艇上瀧がターンマークをわずかに外したところを、渾身の差しで逆転する。
2マークで差し返しを狙った上瀧和則も、内からきた4号艇の濱野谷憲吾をかわすのが精一杯で、その瞬間、優勝は6号艇田中信一郎に決まったのだ。
まず思うのがこの優勝には、3号艇上瀧和則の2周1マークのミスターンというのがあるだろう。
やはりグランプリの優勝戦という舞台が、そのようなミスを引き起こさせるのであろうか。勝てばグランプリ初優勝だっただけに、それを意識してハンドルを切るタイミングが一瞬遅れたのかもしれない。
逆にいうと、田中信一郎は過去に2度グランプリを制しているし、地元である住之江という地の利を最大限に生かした勝利だったようだ。
もしかすると「まず勝つのは無理」と誰もが思う6号艇という枠番だっただけに、挑戦者という立場で、逆に気楽だったのかもしれない。
スタートといい、競艇がメンタルの競技とも言えるレースだったのではないだろうか。ちなみにこのレースの配当は3連単51,870円、2連単12,370円と、当たり前だがかなりの高配当となった。
特に2連単は、30番人気と、一番配当がつく組み合わせだった。
住之江と違って「イン絶対の水面ではない」平和島だけに、優勝戦でも波乱の展開となった。

まず、1号艇の白井英治がエースモーターを駆使して、トライアルを全て勝利して優勝戦に進んできたというところがある。
その白井英治を負かさんと、本番レースでは3号艇太田和美が3カドを選択したのだ。…普通に走ればイン白井に勝つのは難しいと考えた結果だろう。伸び仕様にして奇襲を打ってでた形だ。
スタートしてから太田和美は伸びていくのだが、2号艇の井口佳典が壁になって1マーク流れてしまい、ソコをまくり差してきたのが4号艇の菊池孝平なのだが、少し1号艇をかわすのに手こずった分艇が浮き、最内を差してきた6号艇の茅原悠紀が伸びて、そのまま2マークを先マイして優勝を決定づけた。
茅原悠紀としてはめぐってきたチャンスを活かした形だが、平和島開催という珍しい会場も影響したのかもしれない。…まあ、この舞台まで来ること自体が相当凄いことなので「チャンスを拾った」だけで優勝できるようなものではないことは茅原悠紀選手のためにフォローしておく。
このレースの配当は、白井英治が人気していたから、3連単51,680円、2連単16,530円の高配当となった。
6コースから自力でスタート決め攻めていくのはほぼ不可能で、やはりそれより内の誰かが仕掛けていって、できた「差し場」を差すというのが勝利するためには「必須の条件」かと思える。
つまり逆にいえば、6コースより内に攻める艇がいれば、6コースからも勝利する可能性が格段に上がるということもいえる。
…まぁ、とりあえずそういった事に注目しながら、ぜひ6コースからの高配当を掴んでもらいたいものだ。
「競艇はインコースだけじゃないぞ」…と、競艇予想サイトでもそこまでちゃんと読んで予想で来てるサイトはなかなか無いので、自分の予想も織り交ぜながら楽しんでもらえたら嬉しいかなと思う。
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